群馬県と栃木県の県境にある日光国立公園の一角に標高2577mの白根山はある。
その噴火によってできた溶岩による堰き止め湖が菅沼・丸沼である。
なんと個人の所有地であるから驚きだ。
菅沼は満水時の湖面標高が1731m、周囲は6.5kmもあり、上流から清水沼、弁天沼、北岐沼の
3つにくびれた沼を総称して菅沼と呼ぶ。
菅沼は「株式会社 丸沼」の所有地でロッジ・キャンプ場などもあり夏場は家族連れで大いに賑わう。
ターゲットはニジマスがメイン。 ヒメマスも生息しているが深場にいる為なかなか姿をみる事は
できない。 湖は管理が行き届いており一見、管理釣り場に見えるが列記とした自然の湖である。
安定した釣果を得る為に放流も行っているが、ここの魚は世代交代を繰り返し自然繁殖している。
解禁は2年に1度、決められた日以外は竿を出す事ができず、オーナーの魚に対する労わりが
感じられる。 もちろんフックはバーブレス。 ルアーはシングルフックに限定され、毎回入り口で
タックルBOXをチェックされる。
7月8日(金) 23:30
義兄Sが迎えに来る。 約1ヶ月振りの釣行である。 車にタックルを積み込み出発。
今日はボーナス支給日の企業が多いこともあり銀座はかなり渋滞している。
いつものように霞ヶ関入口より関越を目指し首都高に乗る。
こちらは逆に終電前と言う事もあり比較的空いている。
快調に飛ばし美女木JCを過ぎ、関越へ。 相変わらず車は少ない。
沼田ICを降り、片品村のとうもろこし街道を通り過ぎ、丸沼高原にさしかかる。
今宵の寝ぐらは「丸沼ドライブイン」 雨は降っていないが霧がひどく、
『3時間程度の睡眠にテントを張るのはもったいない』という事でドライブインの軒先の
ウッドデッキをお借りしてエアマットと寝袋で仮眠を取る。
7月9日(土) 6:00起床 曇。
歯磨きをしながら朝食の準備。 ユニフレームのマルチロースターでトーストを焼く。
昔のガシャポン・トースター並みに香ばしい焼け具合。 バター、マヨネーズ、マスタード、を塗り
スライスしたオニオンとハムを乗せる。 そして淹れたてのコーヒー。
遠くではウグイスやカッコウ、ホトトギスが合唱している。
目の前に広がる丸沼スキー場のゲレンデは新緑を湛えた一面の芝が美しい。
下界と比べると季節が2ヶ月は遅れている。
一流ホテルのブレックファースト以上の贅沢さ。
ここでウエーダーに履き替え、タックルをセットし現地に向かう。
8時釣行スタートだが受付は7:30過ぎから始まっている。
受付ではいつものおっちゃんが出迎えてくれる。
「まだ小さめのドライがいいよ!」フライBOXを覗きながら「これとか、これね」
余計なお世話だが有り難く耳を傾ける(笑)
しばらく歩くと湖畔に出た。 湖面は無風・面ツル。 所々でライズリングが見える。
一気にアドレナリンが全身に漲る。 慌ててライフジャケットを着用。
ボートにタックルを積み込み、出艇。 ここは船着場というより砂浜にボートが置いてあり、
ザブザブ水に浸かり足で蹴り出して出艇するためウエーダーが便利である。
もちろん長靴でもOKではあるが山岳地帯なので急な降雨を考えればウエーダーは外せない。
既に数艇のボートが繰り出している。 1日30艇まで。
広い湖で30艇は余裕に思われるが人気ポイントは決まっている。
出艇場所から程近いインレットのシャローである。
鱒達は急なかけ上がり際を回遊していてシャローに虫を発見するや否や猛スピードでライズし、
深場に戻っていく。
このインレットには既に5、6艇がアンカーを下ろしており、このポイントに割り込むのはルール違反。
仕方なく沖の深場にボートを漕ぎ出す。 切り立った崖から落ち込む場所。
オーバーハングした木々の下でライズを発見。
風が吹き、何か湖面に落ちるたびにライズが起きる。
今回のMYタックルはの6#フローティングラインと8#シンキングTYPEⅡ。
ここには20インチオーバーのモンスターがかなり居るので低番手ロッドは掛けてからが大変。
ドライフライの場合、小さくてもフックサイズ18#。 大きいものだと8#でもガップリ咥える。
14#のエルクヘアカディスを結びキャスト。
フライが水面にポトリと落ちた瞬間に水面が割れた。幸先がいい。
サイズは尺ちょいと小振り。 写真だと良く判らないがヒレピンでお腹もでっぷり。
でもコンディションがシビアな時には何を投げても喰ってくれない。
その後、同じようなサイズばかり出るのでここの群れは小さい固体が多いと判断。 場所を移動。
ひと通り周囲を回るがどのポイントも反応が鈍い。 リフレッシュの為、一旦上がり昼食を摂る。
駐車場で素麺を茹でている間にビールを飲む。 ここの水道はこの山地一帯の地下水なので
とにかく冷たくてウマい。 素麺も氷など要らないくらい冷えている。 この時期のオススメ。
第2ラウンド開始。 少し風が出てきた。 例のインレットが空いていたのでアンカーを降ろす。
向かい風でキャストが辛い。 アンカーが引きずられライズが取れる場所まで届かない。
オマケに缶ビール1本ごときで酔いが回ってきたためこの場はS氏に任せてしばらく休憩。
酔いが抜けたところで場所を移動。 岸沿いのシャロー付近を叩きながら移動。
船着場に近づいた時、数箇所でライズを発見。 すかさず小さめのハンピーをそっと落とすと
ためらいも無くライズしてくれた。 結構元気のいいニジ。 思い切りファイトを楽しみ計測すると
48cm。。。 もう少しサイズアップを図りたいところだが納竿タイム。
駐車場に戻った途端、雨も降り出した。
夜のテン場は昨晩同様「丸沼ドライブイン」 ここは広くて気兼ねなく過ごせる。
すぐ近くに「シャレー丸沼」というゲレンデ施設があり、「座禅の湯」という温泉が沸いている事を発見。
受付で聞いてみると8時までOKと言う事で750円払って入浴。
ウインターシーズンと違い、閑散期なので風呂場は貸切。 オマケに露天風呂も完備。
標高1500m、晴れていたらきっと最高の景色が眼下に広がることであろう。
のぼせ上がるまで入浴しテン場に戻ると更に雨がひどくなる。
ラジオをつけると九州はひどい事になっている。 明日の天気が心配だ。
夕食は自宅から持参したIR土鍋。 外でキムチ鍋が作りたいと言う私の希望でそうなった。
正解であった。 とにかく旨い! いくらでも腹に収まる。 残ったダシに持ってきた飯を
ブチ込みキムチ雑炊。 死ぬほど旨かった。
雨がひどい為、テントを諦め軒下のウッドデッキにエアマットを敷いて寝袋に包まる。
幸い気温が丁度良く、寒さを感じずぐっすり休むことができた。
7月10日(日) 5:00
大型バスのエンジンの音で目が覚めた。 夜中に観光バスが休憩の為、横付けしていたようで
乗客が怪訝な顔で我々を観察していた(笑)
今日は早い乗り込みを目指して早めの朝食。 気がつけば昨夜の降雨もすっかり上がり
青空も見え始めている。 気持ちのいい朝だ。
ハムトーストにコーヒーがすっかり二人のお気に入り。
7時半に現地入り。 2番目の受付。 トイレを済ませ湖畔へ。
すでに何組かに先を越されていた。 しかもエレキの連中がどんどん追い越していく。
結局、例のシャローには先客に入られ泣く泣く場所を移動。
昨日に比べて風が強い。 雨上がりの風だ。
沖の大きな入り江に向かうとそこは無風。 あちらこちらでライズが始まっている。
崖から30m沖合いにアンカーを降ろしキャスティングを始める。 すぐにSに魚が出た。
40クラスの元気な魚。 ライズ目がけてキャストするが、何度もフライに出てきて喰い損ねられ
悔しがる私を横目にS氏はコンスタントに釣り上げる。
午前中はウー様(U・G・U・I)に弄ばれ終了。 ボウズである。。。
一旦戻り、昼食。 本日の豪華ランチは「カレー・スパゲティー」 小学校の給食を思い出すメニュー。
腹一杯たいらげて午後に賭ける。 タイムアップは17時。
天気は良くなってきたが相変わらず風が強い。 例のインレットは誰も入っていなかった。
このポイント、昼日中は皆ダメだと思っているのであろう。
今回はいい場所にアンカーを降ろせた。
砂洲のシャローに場所を陣取りシャローの向こう側のプールになった深場を探る。
魚はここに溜まっていた。
ドライを落とすたびに何らかの反応がある。
「ヒット!!」今度は私が先に頂く。 40ジャストの元気印。
面白いようにフライに飛び出してくる。
浮力の高いやつをポッパーの様に「ツンツン」早引きしても飛び出してくる。 しかも2度、3度。
大のオトナ二人で「ヒャーヒャー」言いながら楽しんでいる。
少し反応が悪くなれば、フライを換えるとまた反応が良くなる。
S氏はソフトハックルの早引きで何度も掛けている。 貸し切りのシャローポイントは17時の
タイムアップまで何度と無く我々を至福の時間に導いてくれた。
帰り際、もう一度「座禅温泉」で疲れを癒し、S氏オススメの中華「萬珍軒」で舌鼓を打ち
帰宅の途についた。
来月は菅沼と片品支流のダブルヘッダーで来てみるかな。 ハンドルを握りながらすでに次回の
釣行予定をイメージしていた。
【M. Matsuoka】
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