グローバル・マーケティング研究会 グローバル・ブランドを支えるCSを目指して


すこし前になりますが、2012年7月5日、明治大学経営学部大石芳裕教授の主催されるグローバル・マーケティング研究会に参加してきました。  今回はシャープ株式会社、常務執行役員 東京支社長、林 元日古さんの「グローバル・ブランドを支えるCSを目指して」 「~日経ビジネスCS(顧客満足度)調査3年連続NO.1 顧客価値創造取り組みをグローバルへ~」と題しての報告でした。

実際に林さんは東京支社長以前に、サービスと品質を共に管理されるポジションでこの顧客満足度の向上に取り組んでこられ、「日本流のCSがグローバルに通用するのか」との問題意識や、随所に顧客満足向上の経営側からの判断、本音が飛び出し、非常に聴き応えのある報告でした。

まず、経済産業省の産業構造審議会新産業構造部会の報告書(2012年6月)に触れられ、それから、電気産業界の現状を分析、その後
1.価格競争から、ブランド価値向上を目指して
2.ブランド価値向上の必要性
3.CSのグローバル展開
4.終わりに
と、最後にグローバル展開するための人材育成、評価システムに付いて説明がありました。

特に印象に残ったのは、以下の点です。

簡単、見やすい、判りやすい

今回、改めて経済産業省の産業構造審議会、新産業構造部会が作成した新経済ビジョンの概要を読んでみました。  が、複雑、解りにくい、見難い。

いろんなところで目にして、私の信条としているのは、
1, Simple 簡単
2, Visible 見やすい
3, Understandable 判りやすい、です。
非常に重要な事で、どんなに複雑で、難しく見える問題や、例えば会社の経営戦略や、ある年度のビジネス・ストラテジィーであっても、それを簡単で、見やすく、判りやすく、おそらく5つぐらいの箇条書き(ブレッド・ポイント)で表示できなければ、それはまだ考慮が足りないか、そもそも戦略や問題解決の答えを見つけ出せていない。  そう判断されても仕方ないでしょう。  人に、簡単に、見やすく、判りやすく説明できてこそ、国家や会社全体、ビジネスに係るチームが一丸となって、共通の理解のもとに、その方向性に進んでいけるのではないでしょうか?  複雑で、解りにくいが故に、様々なポジションを取る人が、勝手に自己流で解釈してしまう余地があり、自分勝手に判断、行動してしまうようでは、組織全体を一つの方向に導けません。

顧客満足は、経営戦略

顧客満足を、経営戦略の一つとしてしっかり位置づけ取り組んでいくか?  少なくとも、私が勤務していたアメリカン・エキスプレスでは、取り組むべき経営指針の第一番目が顧客第一(Customer first)でした。  この考え方があるからこそ、リッツカールトン・ホテルで取られている、従業員第一、卓越した従業員が一番重要である、との考え方が成立します。  これは経営の優先順を明確にし、卓越した従業員のサービスこそが、真の顧客満足を生み出し、顧客がリッツカールトンに売上と利益をもたらしてくれるというものです。

経営戦略や経営指針で、「すべてのステーキ・ホルダーの満足を目指す」とするのをよく見かけますが、これは、経営戦略が決まっていない、熟慮されていない、優先順が決められない、と判断されても仕方ないのではないでしょうか?

次回は、8月7日火曜日、元インテル株式会社社長、米国本社副社長、傳田信行さんの報告です。