資生堂アジア戦略ーグローバル・マーケティング・研究会

2014年7月31日、グローバル・マーケティング・研究会(明治大学経営学部大石芳裕教授主催、東京御茶ノ水、明治大学リバティ・タワー)に参加してきました。 今回は資生堂 取締役執行役員常務 岡澤 雄さんの 資生堂アジア戦略「挑戦ーアジアのお客様から信頼され勝ち抜く企業」へ、と題した報告でした。 リバティ・タワーのホールに、これまでの研究会で最も多くの人が詰めかける非常な盛会となりました。 また、グローバル・マーケティング研究会の会員も今回で1,200名を超えたと、大石教授から報告がありました。

岡澤さんの報告は、まずは自己紹介から始まり、
当社概要および海外展開状況、
資生堂のアジア戦略理念および市場概要、
資生堂のアジア展開状況と課題、
アジア戦略実行の上でのリスク、
結び:「アジアお客様から信頼され勝ち抜く企業へ」、
と言った流れのものでした。

さらに大石教授のまとめとしては、中国市場での化粧品メーカーのシェアーの変化と、グローバルな化粧品メーカーのROS:売上高対利益率をベースに、海外企業に比べての日本企業の利益率の低さを指摘されていました。

今回印象に残ったのは、改めて中国市場の変化の早さでした。

今回の岡澤さんは、個別各国の市場戦略について概説されていましたので、むしろ2012年6月20日に、この研究会で報告いただいた資生堂中国事業部事業推進部(当時)の大田正人さんの報告が、その当時の中国戦略を詳しく伝えていました。 その後、2013年8月29日には、このグローバル・マーケティング研究会で中国戦略研究所の徐向東さんは、「中国で売れないなんてありえない」と題して、化粧品分野での中国独自ブランドが育ってきている点を指摘されていました。

これに加えて、中国におけるスマートフォンによるインターネットアクセスの増加、廉価なアンドロイド版がこの増加を支えています。 中国ネットワーク・インフォメーション・センター(CNNIC)の2013年末の報告によれば、中国インターネット利用者数は6億1,800万人、この内スマートフォンなどのモバイルからの利用者が、5億人。 モバイルからのインターネットの利用者の2007年5,040万人から2013年5億6万人への変化は凄いものがあります(チャート)。

中国モバイル

このインターネット利用の利用用途の第一位がチャット(5億3,215万人、利用率86.2%)なのです。 上に政策あれば、下に対策あり、という国民性の中で、一番信頼されるのが、自分が属している仲間の「クチコミ」。 このクチコミをチャットが支えています。 いつも思うのは、中国の変化は、日本でも体験していない、世界の最新の変化が非常な早さで中国で起きていることです。 この辺りについていけないと、一気にマーケット・シェアーを落とすか、伸び悩んでしまうことになってしまいます。

研究会の後の懇親会も今回は50名を超えたということで、非常に楽しく、賑やかな会でした。 次回は8月19日、ダイキン、グローバル戦略本部・営業企画部長の大森さんの報告です。