グローバル・マーケティング研究会 2月例会


2010年2月26日、明治大学経営学部、大石芳裕教授が主催される
グローバル・マーケティング研究会の2月例会に参加しました
1月の例会に続いて、私自身2回目の参加となります

今回は、インテージの佐藤公治さんの

How to successfully build wining brands on global basis
-Best practices by a leading multi-national company
”世界的に、強いブランドをどのようにうまく創り上げるか
-世界的に活躍する会社のベスト・プラクティス”
との表題での報告でした

報告は、3部構成で,

1. The brand building Frameworks(Best Practices)
ブランド構築フレームワーク
2. Marketer’s Wining Principles
マーケッター勝利の方程式
3. Case Studies
具体的なケースの説明、でした

今回興味を覚えたのはブランドの捉え方と、理論と実行の2点です

ブランドの捕らえ方

インターブランド・Interbrand社の調査結果に見られるように
私自身、ブランドとは、
いわゆる日本で、コーポレート・ブランドと呼ばれるものと考えています
世界的には、この捕らえ方が一般的です

この調査結果の22位に位置付けられる私が勤務していた会社
アメリカン・エキスプレスでも
”ブランドとは、消費者に対して、それが示唆し、提供するライフスタイルなど
消費者をわくわくさせ、強い願望を持って同化したいと思わせるもの”
と考えていました

日本では、ブランドを、プロダクト、カテゴリー、コーポレートブランドなどと
細分化して論じるのが一般的になっています
が、これは日本の商品流通経路が複雑なため
消費者に対してというよりも、一次的に流通業者に対して
商品名を覚えてもらう必要性が強調され
独自の理論的進化を遂げたものと考えていました

3年ほど前まで、国際的に展開する有名な外資系の消費財メーカーで
ブランド・マネージメント 消費者理解に基づくプロダクト・マーケティング
を行っていた佐藤さんにとっては

”差別化されているとは言え、
同じカテゴリーに複数の消費財を扱うメーカーにとっては
ブランドとは、商品・プロダクトブランドであって
メーカー名はあえて一切出さない”

”同じメーカーの商品であることが強調されると、
消費者から、お宅で作っている商品で、いったいどの商品が一番いいの?
との質問を受けることになり 、
場合によっては消費者からの信頼感を損なうリスクが顕在化する”

”日本のメーカーが、商品ブランドに合わせて
会社名をクレジットするのは、私には理解できない” とのこと

グローバルな消費財メーカーの考え方として
非常に説得力があり、納得できるものです
私自身、消費財メーカーが商品・プロダクト・ブランドのみに
特化しているのが、新鮮な、合理的な考え方に思えました
こう言う判断もあるのだなと、目からうろこ・・・でした

とすると、中途半端な日本的ブランドの展開は
根本的に、考え直さなければならない、ともいえますね

理論と実行

今回の佐藤さんの報告、
フレームワークと言い、勝利の方程式と言い
ここまで報告して、公開していただいていいのかな?
と思うほど理論的にしっかりしたものでした

このブランド構築フレームワーク
実際の実行には、国を越え、地域を越え
本当に苦労が絶えなかったことが、佐藤さんの言葉の端々に現れています

理論的に、しっかりと理解できたとしても
これを会社の中で、グローバルに実施していく
これはまったく別の次元の問題です

会社がグローバルにひとつの理論で動いていく
これは経営者の強いコミットメントの上で
この理論の教育が、経営幹部から、各リージョン、各国のトップ
現場の部長、課長、係長、スタッフに浸透していく
教育していく、そんなプロセスを実施できて初めて可能なことです

グローバルな会社は、はじめから他民族の移民社会を受け入れ
それぞれの文化の違いを超えて、会社の理念、理論を浸透させることに
非常な投資と時間をかけます
その結果、民族の違いを超えて、ひとつの会社として動いていけます

これを会社の経営者が、解って、実施して、初めてグローバル・カンパニィになれます

理論を理解することと、それを実行していくことには、大きな違いがあります

例会の後の、懇親会
およそ例会参加者の半数が懇親会に参加したようです
非常に、多くの方と改めて言葉を交わすことができ
非常に実りあるものでした
改めて、ありがとうございました

次回、3月の例会も決まりました
2010年3月26日、午後6時半から
ラオックス顧問の山下巌さんの報告となります

今から、楽しみにしています

追記: 2010年3月2日

大石芳裕教授については: Oishi Seminar
グローバル・マーケティング研究会の生い立ちについては: 国際マーケティング
これまでの成果については:日本企業のグローバル・マーケティング
2009年12月例会については: グローバル・マーケティング研究会に出ましたー福住俊男
2010年1月例会については: グローバル・マーケティング研究会に参加する