2010年7月22日 グローバル・マーケティング研究会の7月例会
第32回目となる例会に参加してきました
今回は甲南大学杉田俊明教授の
”New Orchestration の理論と実践
ケース研究 ユニクロと Li & Fung 示唆”と題する報告です
杉田教授はSCMに3つの視点があるとし
1) グローバル・マーケティングからの視点
2) アライアンスからの視点
3) 組織論からの視点
この組織論としてのSCMにおいて
2000年あたりから長年研究されてきた
中国企業Li&Fung とユニクロの比較を通じて
ニュー・オーケストレーションといった
新しい理論を提唱なさろうとしています
今回印象に残った点は以下の点です
改めて、学術研究として新しい理論を提唱しようとする
研究者の方は本当に大変な努力と作業をなさっているんだな
というのが実感できました
私の目には、
1) 本来の小売業から、そのユニクロの理想に従って
商品の製造・開発まで守備範囲を広げていったビジネスモデルと、
2) 小売店を持たず、大手販売店に商品を卸すことを目的とし
商品の仕入れを世界的に拡大していったLi&Fung のビジネスモデル、
3) また、話の途中に出てきた繊維を中心とする日本の商社
これは、供給者と販売者を仲介することによって、手数料を得るビジネス・モデル
これらのビジネス・モデルは全く違って見えます
各社は、売上、利益を上げるために
そのビジネス・モデルに最適なやり方を追求して行きます
当然、その過程で、最適なSCMとそのコントロールを実現して来ています
従って私には、ビジネスモデルが違っていれば
それに最適なSCMも、そのコントロールも違って
当然でないかと思えてしまいます
こんなことを考えさせてくれた今回の報告でした
次回は2010年8月17日、日産自動車・野口恭平さんの
”グローバル・ブランド・コミュニケーション:日産自動車の例”です